スバルショップ三河安城の最新情報。遂に登場!!クロストレックにストロングハイブリッド!| 2024年10月18日更新
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「スバル=燃費が悪い」悪しき伝統をぶっ壊す!期待の新型ハイブリッド。
きた!来た!来たッ!!スバルに、ストロングハイブリッドの時代がやってきた!!!
ついに、遂に、待ち焦がれた瞬間がやってきました!「スバル=燃費が悪い」との、世にも忌まわしい鉄則。これを打ち崩す時が来たのです!!もう、「スバル乗るなら燃費は気にしない」と自分に言い聞かせる必要はありません。奥様に白い目で見られながら、ガソリン代をせびる必要もありません。仕事でSDGsに取り組みながら、スバル車に乗。る矛盾に苦しむ必要もないのです!
2024年10月17日、スバルはストロングハイブリッドユニットを発表。新たな歴史の1ページを刻み付けました。2モータ、シリーズ・パラレル方式を採用するこのストロングハイブリッドユニットは、既報の通りTHSがベース。しかし、トヨタ製ユニットをそのまま載せたんじゃぁ、芸がない。エンジンは、伝統の水平対向4気筒を堅持。排気量は2.5Lとし、アトキンソンサイクルを採用するために、大幅に改設計。出力・使用回転域を下げることで、熱効率を大幅改善。遂に、ついに、他メーカ並みの実用燃費を達成!
このユニットを初搭載する栄誉に浴するのは、現行クロストレック。コンパクトなクロスオーバーに、強力かつエコな新型ユニット搭載の最高峰グレードが誕生。目覚めるような走りとともに、新たな時代を切り拓くことになります。
スバルは、従前のe-BOXERを「MHEV(マイルドハイブリッド)」、新世代e-BOXERを「SHEV(ストロングハイブリッド)」と呼んで区別するとともに、当面2種類のハイブリッドユニットを併売することを公表しています。つまり、クロストレックのe-BOXERすべてが、ストロングハイブリッドに換装される訳ではありません。MHEVユニット搭載の現行グレードはそのままに、新たな最高峰グレードとしてSHEVは誕生するのです。
エンジンは2.5L水平対向4気筒。アトキンソンサイクル採用で全面刷新。
最大の注目は、その燃費。しかし、10月17日の先行発表時点では非公表。なので、その他の情報について見ていきましょう。
ハイブリッドのパワーソースは、2.5L水平対向4気筒NA。型式こそFB25のままながら、その中身は大幅アップデート。アトキンソン/ミラーサイクルの採用により、最大出力・最大トルクを落とした上で、熱効率を最大限改善。スバル曰く、クラストップレベルまで改善されているとのこと。
アトキンソン/ミラーサイクルとは、圧縮比より膨張比を長くとる方式。シリンダー内で燃焼工程が終了して、排気バルブが開放される時、シリンダー内圧力は依然高い状態にあります。この残存するエネルギーを取り出そうというのが、アトキンソン/ミラーサイクルの狙い。ただ、1回転おきにコンロッドの長さを変えるのは不可能。そこで考えられたのが、吸気バルブの遅閉じ/早閉じです。今回のSHEV用FB25では、遅閉じを採用。吸気バルブを圧縮行程でも暫く開け続けることによって、吸気をインテークに戻します。これにより、実質的な圧縮比より膨張比を長くとることになるのです。
FB25は、アトキンソン/ミラーサイクル化に伴って、パワースペックはダウン。最高出力は136kW(184ps)/5800rpm→118kW(160ps)/5600rpmへ、最大トルクは239N・m→209N・mへと変更されています。でも、心配ありません、最大出力88kWの永久磁石式同期電動機が、強力にアシスト。システム出力では、従来のe-BOXERを大幅に凌駕します。
THSを制御するパワーコントロールユニット(PCU)は、ターボ車がインタークーラを配置するエンジン直上へマウント。IGBTを使用するPCUは冷却が命のため、エンジン系とは別に独自冷却系を確保。メインラジエータとは別に、サブラジエータを搭載。熱対策を行っています。
ストロングハイブリッド化に伴って、補機類は大幅に変更。オルタネータ、スタータが廃止された他、コンプレッサは電動化。なお、ウォータポンプのみは、電動では吐出量不足のため、補機ベルト駆動のまま存置されています。
ハイブリッド機構はTHS。しかし、ユニットは殆どスバルオリジナル。
ストロングハイブリッドユニットは、シリーズ・パラレル方式を採用。つまりは、トヨタ謹製のTHSスバル仕様。TH2B型との名称から、2019年発表の加州向けPHVのTH2A型の発展型と思われ、基本的な機構は踏襲しているものと思われます。駆動用モータの出力は、88kW。118kWのエンジンと組み合わせることで、痛快な走りと余裕のある加速を実現します。
ストロングハイブリッドユニットは、水平対向4気筒に、2モータ式ハイブリッドユニットをドッキングし、トランスファーを介して前後輪を駆動。さらに、PCUをエンジン直上に、大容量バッテリとインバータをリヤにマウント。これにより、スバル伝統のシンメトリカルAWD、左右完全バランスを堅持。そのため、トランスミッションそのものは、スバル独自のものとなっています。
ストロングハイブリッドトランスミッションは、発電及び始動用のモータジェネレータNo.1と、発電及び駆動用のモータジェネレータNo.2を、プラネタリギヤの動力分割機構による機械的接続とPCUを介した電気的接続の2系統で結んで、PCU及びHEV CUによって常に最適に制御するという、THSそのもの。
しかし、スバルがリヤにe-Axleではなく、機械式AWDを採用し、左右完全バランスに拘ったため、トランスミッション自体は全く独自の設計。AWDシステムは、基本的にアクティブトルクスプリットAWDと同等ながら、極限られた条件で電制クラッチによるFWD走行モードがある模様。
リヤフロア下に搭載されるリチウムイオンバッテリは、最大出力が13.5kWから26kWへほぼ倍増。容量も、32セルから70セルへ倍増。それでいて、燃料タンク容量63Lを確保したため、荷室容積は368L+フロア下14Lから、279L+1Lの280Lに減少しています。
+50kgのウエイトを克服すべく、リヤサスとブレーキを強化。
今回登場したストロングハイブリッドはAWD仕様オンリーで、車両重量はMHEV比+50kg。それでも、インナーフレーム構造の第2世代SGPを維持したため、足回りの強化、衝突安全対策が行われています。変更のメインは、リヤサスペンション。これはバッテリ容量増大による荷重増加と重量配分変更に伴うもので、リヤダンパーのロッド長を延長した他、チェックバルブスプリングを追加。これにより、リヤサスペンションの設定をハード化。スタビリティの改善とロール角の減少を図っています。
気を付けたいのが、フロントブレーキ周りの仕様変更。タイヤサイズは同一ながら、キャリパー及びロータ径が若干大型化したため、MHEV用のホイールの流用は不可能となっています。ですので、スタッドレス用にMHEV用ホイールを中古で、、、というのは出来ません。
ボディ周りでの変更は、ごく僅かです。リヤにマウントする駆動用バッテリを衝突による変形から保護するため、リヤのフレームを仕様変更。変形モードを変えることで、バッテリ自体の損傷を回避します。衝突安全関連では、スバルらしくPCU保護にも気を使っています。今回、エンジン直上に置いたのは、損傷の可能性が最も低いから。また、マウント位置もなるべく前方にすることで、カウルパネルとのクリアランスを確保。万が一の事態にも、漏電及び火災に至ることのないよう、配慮が成されています。
また、コンプレッサの電動化及びストロングハイブリッド化に際し、電熱ヒータが搭載されています。これにより、冷間時でも素早いタイミングで室内を温めることが可能になっています。
見た目は、ほぼ変化なし。けれど、ボンネット下は全面刷新。
今回の試乗会の舞台は、知多半島南部の美浜サーキット。コンパクトなコーナーが続く、ミニサーキットです。会場に到着すると、目に入ったのは2台のクロストレック。1台は比較試乗用のMHEVで、もう1台が今回のメインディッシュ。
多少デコレーションはされてるものの、MHEVとて見た目は何てことない現行クロストレックそのまま。外観で識別できるのは、サイドとリヤのe-BOXERのエンブレムとホイールだけ。。。価格アップの割にはアピールは控えめ、というか何もありません。
いやいや、違うのはそこじゃないだろ!と仰るのはその通り。ボンネットを開けば、そこには別世界が広がっているんです。まず目立つのは、ボンネット高くそびえるエンジンカバー。なぜ高いのかと言えば、その下に電動コンプレッサがあるから。遂に、DENSO製となったこのコンプレッサにより、MHEV車のようにアイドリングストップ中にエアコンが止まることはありません。
エンジンの後方直上にマウントされているのは、パワーコントロールユニット(PCU)。大電流を制御するために、PCUの発熱量は相当のもの。そこで、PCUは独自の冷却系を有しており、エンジン右側にサブタンク、ラジエータ前に小さな専用ラジエータを追加しています。さて、インバータと駆動用バッテリは、リヤラゲッジルーム下に搭載しています。バッテリ容量を2倍に増加させつつ、MHEV同等の燃料タンクを維持したため、荷室床面は若干嵩上げ。床下収納は、パンク修理キットだけとなっています。
SHEV化しても、プロペラシャフトを存置したのが、スバルらしいところ。リヤはe-Axleではなく、従来通りプロペラシャフト+リヤデフで駆動されます。ただ、AWDシステムは進化を遂げており、従来の油圧クラッチを電磁化。応答速度を改善した他、高速巡航中かつ極低負荷・直進状態に限って、FWD→AWDに変化。燃費を稼ぐ、隠れ機能付きです。
は、速い!ストロングハイブリッドの驚くべきポテンシャル。
SHEVと言っても、見た目はそのままクロストレック。ドアを開けて乗り込み、シートポジションを合わせてシートベルトを閉める。。。ここまでは、全くいつもの風景。ただ、「ハイブリッドシステムを起動」させると、ハイブリッド特有のパワーメータが新鮮さをアピール。タコメータの無いスバル製車両なんて、サンバー以来でしょうか。。。
起動時には、だいたいエンジンが掛かるとのこと。その理由は、触媒の暖気。そのため、温間時には掛からないこともあります。ただ、何回転なのかは分かりません。ハイブリッドではアクセルは、スロットルペダルではなく、単なる加速調整ペダル。だから、それで良いのです。でも、味気ないのは確かです。
そして、いよいよコースインの時間。セレクトレバーを「D」レンジに入れ、電動パーキングを解除。先導車の発進に続いて、ブレーキをリリースすると、SHEVはゆるゆるとピットレーンを進み始めます。ここで、いつの間にかエンジン始動。ショックは全くありません。
アクセルペダルを、わざとパカパカさせてみます。すると、トルクは滑らかに右足に追従。トヨタのHEVのような、ゴム紐を踏んでいるような腑抜けた感触はありません。右足には、いつも正直な実直さ。約束を守る信頼感。ここまでは、ちょっと好感触!
ピットアウトとともに、先導車は一気に加速。これに続くべく、こちらも右足を一気に踏み込みます。。。いやいや、今思い出しても、あれには驚きました。右足を踏み込むや否や、スバルでは味わったことのない、ブッとい低速トルクが炸裂!ただ、それはBEVでありがちな不快な「ジャーク」と伴う、無機質なものではありません。何処か人間味のある、有機的な加速感。グッぅっと押し出す、力強い加速感なのです。
電動車両で常に問題となるのが、このジャーク。ジャークとは速度を2回微分した、つまり加速度の変化。モータは、回転数ゼロで最大トルクを発生するため、トルクピークが鋭く立ちやすいのです。制御側で精一杯工夫しても、中間加速でパカっとアクセルを開けた時などは、どうしてもジャークが気になるもの。
しかし、コイツは違う。。。フライホイールにトルクリミッターダンパーを組み込んだ効果か、制御を必死に頑張った成果か。何れにしても、不快感は全く皆無。これは素晴らしい!
は、ハッ、速イッ!!グングン押し出す低速トルクと、リニアに反応するトルクレスポンス。しかも、アクセル開度にはまだ余裕を残している。。。
1.6t超の車重に負けない、高いスタビリティを実現。
一気に加速し、右タイトコーナーに突っ込んでいく、ZC6型BRZ先導車。こちらも負けじと、レイトブレーキング。フロントに荷重を掛け、わざとステアリングを切り込んでいきます。過剰なスリップアングルに負けて、フロントタイヤは根を上げ出し、キリキリと滑り出す直前。。。そこで、意地悪にもアクセルON。慣性に負けて、プッシュアンダーが出そうなシーンです。ところが、驚くことにコイツは音を上げません。ロールもそこそこにグッと路面を蹴り出し、ノーズをインに向けたまま、ダッシュに掛かるではないですか。これは紛うことなき、リヤサス改善の効果。キャパシティは確実に高まり、容易にブレイクすることはありません。
次は、連続の左タイトコーナー。左一杯に慣性が作用し、如何ともし難い状態になっている処で、一気に左に切り返すのです。右タイヤはすっかり荷重が抜けているので、ステアリングを切ろうにもコーナリングフォースが立ち上がらない、、、はず。ところが、グッとリヤに踏ん張りを利かすと、グッと素早く揺り返すと、キッチリとクリッピングポイントを確保。アクセルを踏み込むと、そのままアウト側の縁石目掛けてダッシュしていきます。
じゃぁ、MHEVでどうだったのか、と問われれば、その差は雲泥。同じように荷重を掛けつつ、ターンインしていくと、同じようにフロントが限界を超えます。ここで、パワーオン。すると、トルクベクタリングも及ばず、コーナリングラインは、どんどんアウトに膨らむ一方。ロール角も大きく、明らかに慣性に負けている感覚です。次は切り返しの左タイトコーナー。すっかり、慣性に負けちゃったのか、ステアリングを切り替えしても、暫し返事がありません。仕方ありません。パーシャルで待ってやると、漸くコーナリングフォースが立ち上がって、ターンイン。それでも、クリッピングポイントを外しているので、アクセルオンはかなり遅め。中間加速力も細くて、ダッシュという感覚ではありません。
右左のタイトコーナーを抜けると、短いバックストレート。SHEVは最大トルクを発揮させて、車速を稼いでいきます。しかし、すぐに先導車に追いついてしまうので、敢え無く中程でアクセルオフ。。。そのまま先導車に連れられ、右・左・右とタイトコーナーを抜けると、ホームストレートに置かれたパイロンを左・右・左で、抜けていきます。