スバルショップ三河安城の最新情報。新型BRZ・北米仕様車、遂に世界初公開。そのフルモデルチェンジの詳細に迫る。| 2020年11月26日更新
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アイサイトは、ver3系?アイサイトは、今後Hi-Lowミックスへ。
最大の注目は、このアイサイトがver3系のそれに見える点です。これまで、アイサイトは旧型を全面的に廃して、新型へと発展を遂げてきました。もし、この86/BRZ用アイサイトがver3系であった場合、向こう5年程度は生産が継続されることになります。つまり、「ver4」たるアイサイトXを全モデルに採用する訳ではなく、ver4系とver3系は並行生産され、車種に応じて分けて採用していく方針であることが推察されます。
新型レヴォーグ発表の席上、記者の質問に対し中村知美社長はコストの問題を念頭に、全面採用には慎重な見通しを示していました。つまり、ver4系は相当原価が高いらしいのです。ただ、カメラユニットの個数は同じですし、前方に追加されたレーダも既存のものと大差ありません。その最大のコストアップ要因は、センサー系ではありません。
アイサイトXのソフトウェア開発では、外部人員を大胆に配して、その開発を急ピッチで進めてきました。当然、その給与体系は正規社員のそれとは全く異なるもので、能力に応じた報酬を支払わねばなりません。これも、コストアップの要因となっています。しかし、ソフトウェア単価は開発費/生産台数で決まりますから、全モデルへの採用を阻むものではありません。
最大のコストアップ要因は、アイサイト用ECUにあります。ver4系では、新たに360度センシングを採用。これに伴って、アイサイトECUは全周囲に対する衝突リスクの有無を常に演算し続けることになり、その演算処理のデータ量は膨大なものとなり、これまでよりも革命的に高速な処理が求められています。これをこなす自動車用ECUが、著しく高価なのです。その価格は、数十万円を軽く超えるとも言われ、自動車部品としては例外的に高価とものとなっています。
そのため、新型レヴォーグ等のハイエンドモデルではアイサイトXを採用するものの、これ以外ではver3系のアップデート版に留めることで、性能とパフォーマンスの折り合いを付けていくものと思われます。
なお、そのコントロールデバイスはスバル系のステアリングスイッチではなく、トヨタ系のステアリングコラムレバーを初採用しており、この辺りに「トヨタの譲れない一線」を垣間見ることができます。
インテリアも全面刷新。国内導入を心待ちに。。。
インテリアも、しっかりと「フルモデルチェンジ」。そのデザインは、現行の特徴を上手く踏襲しつつ、ネガを解消。スッキリとしたデザインへと変更されています。
センタークラスターの盛り上がりは廃止され、上面はフラット化。これにより、死角低減、視野の拡大を図っています。昨今は、ルームミラー下にドラレコを設置するユーザーも多く、この場合に特に視界が減じてしまうことから、改善が望まれていた部分でした。
また、メータパネルにはフル液晶仕様を設定。恐らく、全モデル・全グレードの液晶化とはならないもはずですが、先進感を感じさせる装備です。折角、全面液晶なのですから、もっと刺激的なデザインでもイイように思われますが、少なくとも「BRZ仕様」はごく落ち着いたデザインとなっています。
大まかに見て、とてもスキンチェンジとは言い難いほど、「やれる事はやった。」のある今回のフルモデルチェンジ。様々な制約の中でも、ライトウェイトスポーツの本分と技術革新を忘れず、懸命に努力を尽くしたことが伺えます。例えキャビンが先代と同じだとしても、そこは「911と一緒」と思って乗り越えて下さい。ライトウェイトスポーツ、大事なのは中身ですから。。。
86/BRZは、今後もマツダ・ロードスターに並ぶ息の長いモデルとして、長らく日本の自動車市場にドライビングプレジャーを届けてくれる存在として、モータースポーツへのいちばん身近な入門マシンとして、今後も存在し続けてくれることでしょう。ぜひ、日本仕様の登場を心待ちにしましょう。