スバルショップ三河安城の最新情報。XVに、真打ち登場。e-BOXER搭載のAdvance発売。| 2018年9月19日更新
ニュース ピックアップ [ クロストレック ]
2024年10月18日 スバル
2024年09月14日 スバル
2022年10月10日 スバル
2022年03月03日 スバル
2021年06月26日 スバル
2020年09月07日 スバル
2020年07月14日 スバル
2020年06月11日 スバル
XVにe-BOXER新登場!刷新されたHVシステムの全貌に迫る。
2013年6月に発売された、XV HYBRID。トランスミッションケース内にモータを内蔵し、常時4輪駆動とEVモードを実現するという、スバルらしいこだわりが光るシステム構成が特徴でした。
XVのフルモデルチェンジに伴って、お蔵入りとなっていたHVシステムが、新型フォレスターとともに復活。そして今回、本家HVでも復活を遂げます。名前をe-BOXERと改め、心機一転の再出発です。
復活と言っても、5年前のシステムのキャリオーバーではありません。駆動用バッテリはリチウムイオン電池に換装され、エンジンは直噴化、トランスミッションもレシオカバレッジが拡大されています。
e-BOXERはスバルらしい走りを実現する、シンプルなマイルドハイブリッド。
e-BOXERは、マイルドHVに分類されます。エンジン駆動を基本にした、シンプルなシステム構成です。モータアシスト量は軽自動車1台分のトルクとし、ガソリン車に対して動力性能を引き上げつつ、自然な走行フィーリングと高い燃費性能の両立を志向しています。
HVユニットをリヤ車軸上に低くマウントすることで、重心高を抑えつつ、前後重量配分をリヤよりに改善。さらに、リヤのラゲッジスペースもガソリン車と同等に確保しています。
スバルが目指しているのは、燃費志向の一般的なHVとは違い、「スバルらしい走り」を再現できるHVシステムです。だからこそ、スバルはあくまでもエンジンを主役とし、モータをアシストとして使っているのです。
常時全輪駆動という、実は相当レアな4WDハイブリッド。
手っ取り早くHV+4WDを仕立てるなら、FFをベースにリヤをモータ駆動にするのがベスト。プロペラシャフトが不要で、軽量に仕上がります。しかし、このパッケージングでは「スバルらしい走り」を再現できません。電池容量の問題で常時全輪駆動は不可能ですし、トルクの立ち上がりは不自然になります。また、そもそも常にはFFなどという4WDシステムは、スバルの求めるものではありません。
モータのトルクは、ガソリンエンジンと真逆のトルク特性を持っています。その両者が、別の車軸を駆動するのです。自然なドライブフィールなど望むべくもありません。
スバルは小型の駆動用モータを、リニアトロニック(CVT)のプライマリーシャフト後端に配置。こうすることで、エンジンと切り離したEV走行を実現しつつ、モータのトルクを全輪に配分することが可能になっています。また、モータ出力をエンジンに対して小さく設定することで、不自然なフィールを最小限に留めつつ、可能な限りの燃費改善を図っているのです。
これだけは、言いたい。そこらの4WDとは一緒にしないで。
スバルのAWDの走破性は、完全に本格派。ちょっとした路面で音を上げるような、ヤワな4WDとは違います。完全にバランスされた前後左右の重量配分と、水平対向エンジン特有のトルク脈動によって、各輪に絶妙なトルクが伝達されるのです。
上記の通り、殆どの4WDシステムは通常は2WDで走行しています。4WDになるのは、滑り出したその瞬間のみ。つまり、春ー夏ー秋と、ズーーーッと2WD。これでは、意味がありません。ただ、重たいだけです。
スバルのAWDは、いつ如何なる時も全輪にトルクを配分しています。強風吹き荒れる高速道路、そのスタビリティは感動モノ。トンネル出口で身構える必要などありません。4輪がしっかり路面を掴み、意志を持って前進し続ける。そんな高い安心感に満ちています。
実際に、スバルのAWDの性能は、圧雪路を走ると分かります。相当意地悪にアクセルを踏み付けても、ほとんどスリップしません。体感すればするほど、驚きを禁じえません。衝撃的な性能差は、魔法の如くあり。涼しい顔で、スルスル~ッと加速していきます。(もちろん、過信は禁物。)
もし、4WDがクルマ選びの必須条件なら、ランクルかスバルか。そのどちらかを、お選び頂くようお願いします。
リチウムイオン電池採用で、実質モーター出力が向上。
今回、最大の変化が駆動用バッテリです。ニッケル水素からリチウムイオンに変更され、電圧も101Vから118Vに昇圧。これに伴って、モータの実用出力(実質+2kW)も向上しています。低温・高温時での寿命・性能も改善されており、10年後のバッテリ出力は従来比1.6倍に、-10℃という低温環境下での実質出力も約2倍に向上しています。
実質出力の向上によって、より積極的にエンジントルクをアシストさせることで、中間加速やレスポンスの改善を図っています。トルクレスポンスに優れたモータによって、エンジン特有の「トルクの谷間」を埋めるコンセプトです。
もちろん、変更はそれだけではありません。インバータやコンバータ、ISG等も次世代化、性能向上を果たしています。具体的には、リチウムイオン電池化によって従来の効率90%を、96%に向上。インバータの次世代化では81.5%を81.7%に、コンバータの次世代化では90.0%を91.9%に向上させています。
エンジン、トランスミッションも刷新。妥協しないスバルらしいHV。
エンジンは、e-BOXER用に仕立てられたFB20を継続採用。但し、シリンダーヘッドの直噴化に伴って圧縮比を向上、熱効率の改善を図っています。この他、多岐に渡って各部改善と仕様変更が行われており、信頼性向上と効率向上が図られています。リニアトロニックも、NAモデル同様にチェーンをショートピッチ化。これにより、レシオカバレッジの拡大が実現し、高速域での実用燃費を改善しています。
ドライブトレインも、微に入り細に入る改善が施されています。実用燃費で比較すると、NAモデル比で+14%の向上、先代XV HVでは+7%の改善が図られています。EV走行領域も拡大されており、その頻度も向上。より「意味ある」HVへと進化を遂げています。
スバルはHVだから仕方ないと諦めて、「それなりの走り」で妥協するつもりはありません。スバルというブランドに相応しい「走り」を実現できるよう、手を抜くことはあり得ないのです。
XVでは、e-BOXERのみ搭載するVGR。そして、シャシーの補剛。
e-BOXER専用の新機軸として、VGR(Variable Gear Ratio)が採用されています。新型フォレスターから、新たに採用されたシステムであり、中立付近ではギアピッチが狭く、舵角が大きい領域では広くなります。これにより、中立付近では穏やかかつ軽やかな操舵感としつつ、コーナーでステアリングを切り込んでいくシーンでは高精度でクイックなターンインが楽しめます。
HVユニット搭載により、110kgの重量増と車体構造の変更が生じています。このままではシャシー容量が不足するため、リヤサポートサブフレームを追加。ねじれ剛性とリヤサスペンションの取付剛性の向上によって、パフォーマンスを改善。リヤよりに改善された前後重量配分と合わせ、良好なハンドリングを実現します。