スバルショップ三河安城の最新情報。STIコンプリート、遂に北米上陸。S209、デトロイトで公開。| 2019年1月23日更新
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STIコンプリート、遂に北米上陸。S209、デトロイトで公開。
これまで、門外不出の逸品であったSTIコンプリート。特に、SシリーズやRシリーズは日本国内専売とされ、日本のスバルファンだけが入手できる、ファン垂涎の1台とされてきました。
中でも、エンジンは逸品です。歴戦のEJは手練の職人により、徹底的にバランス取りされた上で、緻密に組み上げられており、俊敏なレスポンスと痛快なパワーを実現します。手組みエンジンはSとRシリーズのみが搭載する、最高の贅沢品です。
古くは、初代レガシィのType-RAに始まるその歴史。以来、四半世紀を経過した現在、STIコンプリートのプレミアムは日本屈指。今や「発売即完売」という、一種独特の協奏曲を演じるまでに、その名声は高まっています。
米国から熱烈なラブコールを受けて、登場。
しかし、それでは熱烈なSubieたち(米国の熱烈なスバルファン)が黙っていません。今や、米国でのスバル車販売は、日本国内の5倍以上。そう、今のスバルはスバリストではなく、Subieたちが支えているのです。それを知っているSubieたちが、我らがUSAにSTIが熱心でないことに納得するはずもありません。スバルが、メーカーとして力点を米国に移すのは、寧ろ自然なことなのです。
特に、STIコンプリートには熱烈なラブコールがありました。これに呼応するように、前中期経営計画である「際立とう2020」にて、遂にSTIの海外本格進出が明記されるに至ります。
2015年春、STIPerformance Conceptという、BRZベースのデモカーを北米にて参考出展。続いて、2016年春には、オーストラリアでフォレスターtSを300台限定発売しています。
南アフリカで50台限定で発売される、WRX STI Diamond Edition。STI純正ではないものの、354ps/464N-mの圧倒的性能を誇る。
そして、満を持して2017年には北米初の限定車「WRX STI TYPE RA」を発売。エンジンはEUCチューンによって、+5psの314psに向上。CFRP製ルーフパネルとリヤスポイラーが目を引く逸品に仕上げられていました。同時に、BRZにもtSを用意。2台の限定車によって、STIは遂に北米に本格進出を果たしたのです。
続いてSTI限定モデルが発売されたのは、誰もが予想だにしない南アフリカ!2018年秋に、たった50台限定で発売されたプレミアムモデルは、スバルの「純正」モデル最強のバケモノマシン。エンジンはノーマルのEJ25ターボをベースに、専用ECUと排気系のチューニング。これにより、歴代「純正」最強の354ps/464N-mを発揮。0-100km/hは、5.03secを誇ります。ただ、こちらは恐らく現地法人の独自チューン。日本に先ごろお目見えした、T380と近いのかも知れません。
IMPREZA STIコンセプトモデル
2019年1月。遂に真打ちが登場します。その名は、「S209」。米国第3弾となるSTIコンプリートは、Sシリーズでは初となる2.5L水平対向4気筒を搭載。そして、発売は米国限定。台数はたった200台という超プレミアムモデルです。
まず目を引くのは、ド派手なオーバーフェンダー。これは、史上最太の265/35R19を収めるためのもの。大胆にも45mmも拡幅され、その全幅は、1839mmに達します。力強くソリッドなオーバーフェンダーは、ただならぬオーラを放ちます。フロントのオーバーフェンダーはフロントエンドに繋がっており、コーナー部には2枚重ねのカナードを備えています。また、前後のフェンダー後方にはアウトレットが開放されており、ホイールハウス内の圧力が低減され、リフト値を改善しています。
ボディカラーは、WRブルーパールとクリスタルホワイトパールの2色のみ。19インチのBBS製ホイールは、WRブルーパールはマットグレー、クリスタルホワイトパールはマットゴールドの組み合わせ。
S209のチューニングレシピ
【S209主要諸元表(開発目標値)】
寸法・重量 | |
全長×全幅×全高 | 181.9 × 72.4 × 58.1in. |
トレッド[前]/トレッド[後] | 60.8in./61.2in. |
最低地上高 | 4.9in. |
車両重量 | 3485lb. |
エンジン | |
型式・種類 | EJ25・水平対向4気筒 |
最高出力 | 341hp |
燃料タンク容量 | 15.9gal |
燃料種類 | 無鉛プレミアムガソリン |
【S209の主要装備】
■足回り/メカニズム
・STI製ビルシュタインフロントストラット(倒立式)&コイルスプリング
・STI製ビルシュタインリヤダンパー&コイルスプリング
・STI製BBS19インチ×9.0J鍛造アルミホイール
・ダンロップ製265/35R19 タイヤ
・brembo製フロントベンチレーテッドディスクブレーキ[ドリルドディスクローター&モノブロック対向 6 ポットキャリパー(シルバー塗装、STIロゴ入り、STIパフォーマンスパッド)]
・brembo製リヤベンチレーテッドディスクブレーキ[ドリルドディスクローター&モノブロック対向 2 ポットキャリパー(シルバー塗装、STIロゴ入り、STIパフォーマンスパッド)]
・STI製フレキシブルタワーバーフロント
・STI製フレキシブルドロースティフナー(フロント/リヤシートバック)
・STI製ピロボールブッシュ・リヤサスリンク(ラテラルリンク前・後)
・STI製サポートフロント
・鍛造ピストン
・鍛造コネクティングロッド
・強化バルブスプリング
・強化クラッチ
・大容量インジェクター&燃料ポンプ
・専用低圧損インテークダクト
・大型エアクリーナー&専用エアクリーナーボックス
・大径吸気パイプ
・低圧損ダクトブーツ
・大径ターボチャージャー
・低背圧パフォーマンスマフラー(STIロゴ入り)
・専用ECU
・パフォーマンスシュラウド
・インタークーラーウォータースプレイ(パドルスイッチ付)
・MOTUL製5W-40エンジンオイル
・エンジンソレノイドブラケット(シリアルナンバー付き)
・VDC[ビークルダイナミクスコントロール]
・アクティブ・トルク・ベクタリング
・STI製ショートストロークギヤシフトレバー
■操作性・計器盤・警告灯
・ルミネセントメーター(マルチインフォメーションディスプレイ付、STIロゴ入り)
・マルチファンクションディスプレイ(STIロゴウェルカム画面表示付き)
・インパネセンターバイザー[レザー調素材巻+シルバーステッチ]
・ウルトラスエード®巻ステアリングホイール(STIロゴオーナメント付き、シルバーステッチ)
・STI製プッシュエンジンスイッチ(STIロゴ入り、レッドタイプ)
・STI製本革巻 MTシフトノブ(STIロゴ入り、ブラック)、シフトブーツ(シルバーステッチ)
■オーディオ
・6スピーカー(フロント:4+リヤ:2)
・スターリンク7.0インチマルチメディアオーディオ
・ブラックカラードルーフアンテナ(シャークフィンタイプ)
■内装
・RECAROフロントシート[シルバーステッチ+シルバーアクセント、STIロゴ+S209ロゴ入り、SRSサイドエア
バッグ、シートヒーター付]
・リヤシート[シルバーステッチ+シルバーアクセント]
・インパネ加飾パネル(レッド、S209ロゴ付)
・サイドシルプレート(S209ロゴ入り)
・ドアアームレスト(シルバーステッチ)
・センターコンソール加飾パネル(シルバーステッチ)
・シリアルナンバープレート(コンソール)
・サブトランク(タイヤパンク修理キット付)
■外装
・メッシュタイプフロントグリル(チェリーレッドストライプ、S209オーナメント付)
・フロントアンダースポイラー
・サイドアンダースポイラー
・リヤサイドアンダースポイラー
・バンパーサイドベゼル(スチールメッシュ&クロームメッキ加飾付)
・バンパーサイドカナード
・ワイドフェンダー(フロント+リア)
・フロントフェンダーエアアウトレット
・S209ロゴ入りサイドガ―ニッシュ
・リヤバンパー(チェリーレッドストライプ、エアアウトレットグリル付)
・S209リヤオーナメント
・ドライカーボンルーフ
・ブラックカラードドアミラー
・ドライカーボンリヤスポイラー(S209ロゴ入り)
STIの米国進出は、果たして成功するのか。
さて、このS209。米国では、如何なる評価を得られるのでしょうか。
日本と違って、米国市場でカギを握るのは一にも二にも絶対性能。米国は欧州と違い、峠道がほとんど存在しませんから、その評価はどうしても絶対的な加速性能に評価が偏りがち。オーバルサーキットとドラッグレースが人気なのも、それ故です。
ちなみに、インディ500で測定するのは、タイムではなく、平均速度。早さではなく、速さ。インディでのスピードは、勇気の結晶なのです。そう。彼らには、スピードこそ命なのです。
国内向けのEJ20ではなく、EJ25をチューニングしたのも、絶対的なトルクの太さを重視した故でしょう。
何れにしても、STIが遂に本格上陸を果たしたのは間違いありません。彼の地での評価は如何なるか、それはSTIの今後の努力とパフォーマンスに掛かっているでしょう。