スバルショップ三河安城の最新情報。レガシィ・アウトバック、遂にフルモデルチェンジ。SGPを得て、格段の進化。〜追記完了〜| 2019年4月23日更新
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レガシィ・アウトバック、遂にフルモデルチェンジ。SGPを得て、格段の進化。
全米6位という、10年前には考えられない地位を確立したスバル。しかも、増えたのは販売台数だけではありません。その利益率でも目を見張る躍進ぶりです。
その原動力となったのが、誰あろうアウトバックです。40,000ドル近いプレミアム価格帯に属するアウトバックですが、月販15,000台をコンスタントに超える大ヒットモデルに成長。これは、スバルではフォレスターに次ぐ売れっぷりです。今では、SUV兄弟の末っ子CROSSTREKがこれに迫る勢いで成長し続けています。
そう、スバルの看板車種は今やSUV3兄弟。つまり、絶対に失敗が許されない。。。この度のアウトバックのフルモデルチェンジは、そんな切実な思いが垣間見えるものとなりました。
分厚さを増し、SUVらしさを極めたクロスオーバーに進化。
分厚さを増し、SUVらしさを極めたクロスオーバーに進化。
2019年4月17日、ニューヨーク国際オートショーでワールドプレミアされた、6代目となる新型アウトバック。注目のエクステリアデザインは、フォレスターに続く極めて堅実なキープコンセプト路線。え?本当に新型??マイナーチェンジじゃないの???一見する限り、その違いを見出すのは困難です。
ところが、よくよく冷静に見ていくと、全体をより分厚く見せようという狙いが伺えます。分厚さとはつまり、SUV本来の力強さです。
アウトバックは、ジャンルで言えばクロスオーバー。ここへの新規参入は増えていますが、殆どオフロード走行が不可能な「フェイクモデル」ばかり。
でも、アウトバックは違います。実績として、オフロードシーンでのタフネスさが高い評価を受けてきた「ホンモノ」なのです。だから、その違いを見せつけたい。なら、もっと泥臭く行こう!という事でしょう。
フロントエンドは、グリル下で無塗装部分が分割され、2段構えとすることで分厚さを増しています。フェンダーアーチは、アーチモールを標準装着としつつ、もう一条プレスラインを追加。タイヤの力強さを強調しようとしています。サイドのドア下のガーニッシュは、より無骨な造形に進化。リヤバンパーも、フロント同様2段構えとしています。
結果的に、先代アウトバックの特徴だったアーバンテイストは薄れ、SUVらしい逞しさとタフネスさが演出された、より力強い本格派のSUVへと進化を遂げています。
ボディサイズは、さらに拡大。
フルモデルチェンジに際して、ボディサイズはさらに拡大しています。全長は4860mm(+40mm)、全幅は1855mm(+15mm)と、一回りのサイズアップ。流石にこのクラスになると、広大な北米大陸では無問題であっても、国内では取り回しには若干の苦労を強いられそうです。
一方、ホイールベースは旧型の共通の2745mm。となると、室内幅はしっかり拡大しているのでしょうが、室内長はそのまま。つまり、全長のストレッチ分はデザイン意匠の都合上、つまり分厚く見せる為のものかも知れません。
全高は、同じタイプのルーフレールを採用した特別仕様車X-BREAKで比較すると、+20mmとなる1680mm。かなり、高めの全高設定となっています。これにより、最低地上高は220mmを確保。米国市場で実績を積み上げてきた、走破性の高さとタフネスさをアピールしています。
ただ、ここまで全高が高いとなると、B4のデザインは相当犠牲を強いられているのは間違いありません。スバルとしては、レガシィはアウトバックのみとするもやむ無し。との考えが伺えます。
インテリアは、B4で公開済みのもの。最大の注目は、インフォテイメントシステム。
インテリアは、近年のスバルにはない層が重なるデザイン。横への広がり感と醸し出しつつ、全体的な厚みを強調しています。厚みのあるデザインは、軽快感よりも安心感を創出しますから、SUVらしいデザインと言えるでしょう。また、ブラウンのレザーは、ナッパレザーと呼ばれるもので、革本来の風合いがより感じられるものになっています。ダッシュの中層やドアトリム、センターコンソールなど、あらゆる部分に用いられており、これまでにない上質感を追求しています。
ここまでふんだんにレザーが使用されているとなると、ファブリック仕様は果たして存在し得るのでしょうか。少々気になります。
センターコンソールには、巨大な11.6インチのディスプレイが鎮座。スバル初のインフォテイメントシステムを提供します。ナビ、カメラ画像、車輌情報、エアコン操作、AV等々、すべての情報がここに集約され、新たな時代のインターフェースとして機能します。ただ、別項の通り、このシステムが国内導入されるか否かは現時点では不明です。
ディスプレイの上には、ドライバーモニタリングシステムを配置。ドライバー毎に、顔を登録・認識させることで、好みのシートポジションやドアミラー角度、空調設定を設定することが可能です。また、居眠りや脇見運転検知を行い、ドライバーの注意力低下を防ぎます。ただ、これが無い写真もありますので、上級仕様限定の装備となるのかも知れません。
アイサイトは、盤石の安定性を誇るver3.5を採用。
アイサイトは、既に盤石の安定性を誇る日立オートモティブ製のハードウェアを採用する、アイサイトver3.5(ツーリングアシスト)を搭載。これにより、アウトバック史上最高の安全性能を実現します。
日立オートモティブとの協業で開発が進められてきたアイサイト。この協業は、今回の新型レガシィの登場により区切りを迎えます。日本製アイサイトは、レガシィで最後となるのです。
次に、フルモデルチェンジを控えるレヴォーグ/WRX系では、スウェーデンのオートリブ製ハードウェアへ換装されます。次世代アイサイトが実現できる性能は、依然として未定。。。
そう考えると、レガシィがver3.5を搭載することは、決してマイナスポイントではありません。むしろ、盤石の安定性と世界屈指の運転支援機能を誇るとなれば、加点要素と考えることもできます。
ADAS(先進運転支援システム)で、何より重要なのはシステムの安定性と信頼性。誤作動が確実にゼロでないのなら、センサー感度を落として使用せざるを得ません。つまり、性能を落として運用することになるのです。そう、ADASでは迂闊な性能追求は危険なのです。そういう意味でも、現時点でのADASは過信は禁物。安定性と信頼性に重きを置いて、優劣を決めるべきかも知れません。
SGPの採用とインナーフレーム構造への変更によって、さらなる高みへと到達。
SGPの採用とインナーフレーム構造への変更によって、さらなる高みへと到達。
現行インプレッサと共に登場した、スバルの次世代を担うスバル・グローバル・プラットホーム(SGP)。超重量級のアセントを実現するために誕生したSGPは、走りをさらに進化させると共に、世界最高の衝突安全性能を実現するべく、前例のない強度と剛性を与えられています。
新型アウトバックではSGPの採用によって、ねじり剛性とフロントサスペンション剛性が旧型比+70%。フロント横曲げ剛性とリヤサブフレーム剛性が+100%。と劇的な性能向上を果たしています。これにより、タイヤがより精度高く路面を捉えるため、ハンドリング精度と動的質感の向上が実現します。
また、前面/側面衝突においては、そのエネルギー吸収は40%以上改善され、より高い衝突安全性能をも実現しています。
フレーム構造には、骨格となるフレームを先行して組み上げ、各部材をより高強度で接合するフルインナーフレーム構造を採用。従来の工法に比較して、剛性向上、軽量化、部品点数の削減を実現しています。
シャシー構造強化がもっとも如実に現れるのが、フロア共振です。大きな面積を持つ床板は、路面入力によって、まるで太鼓の皮の如くベコベコ変形します。これがフロア共振です。路面からの突き上げの際に、サスペンションの動きと同時に鳴る、ドンッとかボンッという音がそれです。
SGPでは、シャシー剛性を大幅に引き上げたお蔭で、フロア共振を劇的に削減。その結果、サスペンションを硬めに仕立てても、NVHを高く保つことができています。コシの強い乗り心地であっても、決して不快ではないSGPの走り。それは、強靭なシャシー剛性の賜物です。
エンジンは既報の通り、2.4L直噴ターボと2.5L直噴NAの2本立て。
エンジンラインナップは、2種類が用意されます。ハイエンドは、264ps/376Nmを発揮する2.4L直噴ターボ。そして、スタンダードがフォレスターと共通の2.5L直噴NAです。
スタンダードな2.5L直噴NAは、既存のポート噴射ユニットのマイナーチェンジ版です。ただ、乗ってみると、それは完全にベツモノ。直噴化によって、レスポンスとトルク感が劇的に向上しているのです。ドンドン押し出していく、太いトルク感は直噴NAならではのものです。
現行モデルの、必要にして十分なトルクイメージとは全く違う、グッと太い力強さが期待できるでしょう。
それでも本命は、既存の3.6L6気筒を代替する、2.4L直噴ターボでしょう。このエンジンは、アセントと共にお目見えした新世代エンジンであり、低回転から太いトルクを発揮するのが特徴です。
このエンジンの搭載によって、フォレスターのラインナップから消滅した、XTというターボグレードが、早くも復活を遂げています。
やっぱり、レガシィはターボでなくっちゃ。という方には、待望の1台かも知れません。ただ、、、現行アウトバックの国内仕様は2.5LNAのみ。そう考えると、このエンジンが日本に導入する可能性は・・・余談を許さないでしょう。