スバルショップ三河安城の最新情報。レガシィB4、遂に生産終了。アウトバックのフルモデルチェンジはあるのか。| 2020年3月29日更新

 
LEGACY SEDAN BW型
B4、生産終了。アウトバックはモデルチェンジするのか?
 
2020年3月29日 レガシィB4生産終了が、遂に決定。アウトバックは年次改良を実施し、更に1年延命へ。
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文責:スバルショップ三河安城 和泉店

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担当:余語

 

悲報!!レガシィB4、遂に生産終了。アウトバックは、更なる年次改良へ。

2019年2月8日、7代目レガシィ・セダン(BW型)がシカゴオートショーで初公開。続いて、4月17日にはニューヨークで6代目アウトバック(BT型)がワールドプレミア。新たなるレガシィ・シリーズは、米国SIAで7月に現地生産を開始。以降、米国市場で好調な販売を維持しています。世界を揺るがすコロナ禍の影響は甚大で、SIAの生産も一時停止しているようですが、正常化の暁にはフラッグシップモデルとして、スバルの米国販売を更なる高みへと牽引してくれることでしょう。

ところが、日本国内では全く逆の様相です。現行型登場から6年を経過しても、フルモデルチェンジの兆しさえありません。近代スバルの代名詞たるレガシィは、今でも高い人気を誇っており、当サイトの読者様の中にもBP型レガシィをご愛用頂いている方も少なくないことと思います。にも関わらず、現行型にはターボモデルはおろか、ツーリングワゴンさえ存在せず、米国発表から1年を有に経過しても、そのまま放置されています。なぜ、これほどレガシィは自らの母国で冷遇されねばならないのでしょうか?

そして、2020年3月、悲しい発表がありました。2020年前半を以て、レガシィB4の受注を停止。以降フルモデルチェンジは実施せず、モデル廃止となることが決定したのです。なお、同じタイミングで、アウトバックは更なる年次改良を実施し、1年の延命を図ることも発表されています。

 

現行レガシィ・シリーズは米国専売車の国内版?

新型アウトバック リヤビュー

実は「冷遇」には理由があります。

国内市場のブランドイメージを放棄し、大々的に路線変更を図った先々代レガシィ(BR/BM型:2009年)は、アウトバックを中心に米国で大成功を収めます。その勢いは目覚ましく、WRC撤退により迷走しつつあったスバルの経営を、一気に立て直す原動力となります。

都会派SUVのイメージでありながら、抜群の走破性とタフさを備えたアウトバックは、米国のアウトドア需要に完全合致。そのイメージは、フォレスター、クロストレック(日本名:XV)の販売をも牽引。遂には、スバルを全米6位の位置まで押し上げます。勢いに乗ったスバルは、大型SUVアセントを発売。こちらも好調な販売を維持しています。

今や、スバルの米国販売は70万台に達し、世界販売の70%近くを占めるに至っているのです。これは、日本の6倍にも達する販売台数。米国優先の経営方針も致し方ない、と言わざるを得ません。ただ、日本市場に恩恵が無いわけではありません。WRXとBRZなぞ、米国市場での販売実績が無ければ、とっくに廃止されているはずなのですから。。。

一方、大胆な路線変更となったBR/BM型レガシィは、国内市場では如何せんボディが大柄であり、とても好評とは言えませんでした。そこで、2014年にはレガシィ・ツーリングワゴンの歴史を受け継ぎ、レヴォーグを投入。また、WRXのATモデルとレガシィB4のターボモデルを統合し、WRX S4が誕生。

以降、レガシィ・シリーズは国内需要の束縛から開放され、米国側の要望を最優先にできるようになりました。現行BN/BS型では、ボディの大型化がさらに進み、車体自体がアウトバックを前提に設計がなされるようになっています。

言わば、現行レガシィ・シリーズは米国専売車の国内版というべきモデルなのです。

 

次期型アウトバックの国内版は、本当に存在するのか?

新型アウトバック 登坂

7代目レガシィ・セダンに国内仕様、つまり右ハンドル仕様が存在しないことは、以前より当サイトにてお伝えしてきました。残念ながら、レガシィ・セダンの国内投入は、計画段階から存在しなかったのです。その理由は、メーカーサイトで試乗車検索をして頂ければ、すぐに判然とします。ちなみに、B4は愛知県でたった2台。現状これで事足りるのですから、状況は推して知るべしでしょう。

一方、アウトバックについては、歯切れの悪い状態がずっと続いたままです。メーカー内では、確かに計画は存在しています。つまり、BT型アウトバックには右ハンドル仕様の計画が確かに存在し、ちゃんと開発コードネームも設定されているのです。しかし、きちんとスケジュールが動いているようにも感じない、とも聞きます。

現行BS型アウトバックは、比較的順調な出足でした。当店でも、少なくないお客様にご購入頂き、今もご愛用頂いています。しかし、マイナーチェンジ頃からパタリとお問い合わせは途絶え、その状況は今に続いています。

アウトバックは、日本では唯一の存在です。競合となるモデルは、アウディやボルボ等に存在するのみであり、それらは倍ほども高価です。ただ、競合が少ないということは、需要が少ない証左でもある訳です。

 

国内投入を躊躇する理由は、実は需要だけではない。

新型アウトバック インフォテインメントシステム

需要が望めないのなら、無理に国内投入する必要はありません。なぜなら、BT型の右ハンドル仕様は、ハンドル移設で済むほど、事は単純ではないからです。

米国仕様ではこれまでのナビに代わって、インフォテインメントシステムを採用しています。もし、これを国内投入するのなら、通常のディーラーナビ仕様を新たに仕立て直すか、国内向けインフォテインメントシステムを新たに投入するしかありません。そこまでして、果たして投入するべきか。スバルは、そこで悩んでいるのでしょう。

理由はこれ以外にもあります。それは、ボディサイズと価格です。BW/BT型レガシィは、ホイールベースで20mm、全長で50mm近くサイズアップを図っています。加えて、エンジンに2.4L直噴ターボを新設定。これら変更に伴って、平均価格帯も上昇。これだけの巨体を誇る高級車となれば、スバルにとっては完全に未知の領域です。決して好調とは言えない、国内市場ですから、スバルが投入を躊躇するのも無理もありません。

また、現行フォレスターがエンジンを2.0Lから2.5Lに換装したことで、アウトバックと需要が被ることもマイナス要因でしょう。需要が見込めないのなら、全店舗に試乗車を配備する必要がありませんが、フォレスターを検討中のお客様がすべてアウトバックと比べたいと言ったら、、、。試乗車を用意しない訳にはいきません。

加えて、今年後半のスバルは、レヴォーグ一色に染まります。来年には次期BRZ、次期WRXに加えて、トヨタと共同開発したBEVが登場する見込みです。アウトバックを投入する隙間さえ見つからないのです。

これらの状況を勘案すれば、今年中に投入されなければ、BT型の国内投入は「ほぼ無い」と考えて良いのかも知れません。

 

SEVENTH-GENERATION 2020 LEGACY

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photo by SUBARU & SUBARU of America
 

2020年 新型レガシィ/アウトバック 北米向け仕様車

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photo by SUBARU

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