スバルショップ三河安城の最新情報。2022年年央発売!トヨタと共同開発新世代BEVソルテラ登場!!いま、分かっていることは?| 2021年11月21日更新

 
トヨタと共同開発次世代BEV、スバル・ソルテラ正式発表
次世代BEV スバル・ソルテラ正式発表。
 
2021年11月28日 今分かっていること徹底解説。bZ4Xとの違いは?
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文責:スバルショップ三河安城 和泉店

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担当:余語

 

一卵性双生児の共同開発BEVが、ここに誕生。その名は、スバル・ソルテラ/トヨタ・bZ4X。


2021年11月11日、スバルは新開発BEV「SOLTERRA」をワールドプレミア。兄弟車であるトヨタ・bZ4Xの詳細が公表されてから、約2週間。スバルファン待望の1台が、遂にデビューを飾ったのです。フロントから見ると、全く異なる印象の2台。しかし、横から見れば、殆ど同じアピアランス。そう、両車は完全なる一卵性双生児なのです。

トヨタとスバルの協業は、今を遡ること16年前。2005年の資本提携に始まります。2007年には、いすゞ(=GM)との合弁工場だった米国SIAで、カムリの現地生産を開始(※2016年で終了)。2008年には、小型スポーツカーの共同開発(初代86/BRZ)を発表しています。続いて、2018年。THSをスバル向けにカスタマイズして搭載した、PHV「クロストレック・ハイブリッド」を発表。そして、今年2代目となるGR86/BRZを発表しています。

今回の協業で特筆すべきは、趣味性の強いモデルではないということ。トヨタにとって、bZシリーズは新時代を占う主幹車種。そのプラットフォーム開発を他社と協業で行うということは、未だかつて無いことなのです。

スバルにとって、トヨタは最大株主。今後は、協業をより深め、様々な車種に展開されていくことでしょう。新たな協業の時代、スバルというブランドはどう意味付けられていくのか。それを占う意味でも、ソルテラには大変重要な意味があります。

 

独自開発から方針転換。トヨタとの協業を選択したスバル。リスク分散とオールジャパン体制の構築。

まずは、ソルテラが開発されるに至った経緯を振り返ってみましょう。

初出は、2016年公表の中期経営計画「際立とう2020」内の「2021年に新世代電動製品投入」の記載。この時点では、スバルは単独開発の方針。事実、XVのBEV版が出るとの噂が彼方此方で出回っており、4モータ式のテスト車両を製作するなど、BEV計画は積極的に進められていました。

急転直下は、2019年6月。スバルは単独開発から共同開発へと大きく路線変更します。トヨタとスバルは合同で、「EV専用プラットフォームおよびSUVモデルのEVを共同開発することに合意」したと発表したのです。トヨタが公表したBEVシリーズは、全6種類。今回発表されたbZ4X/ソルテラは、ミディアムSUVと仮称されてきたモデルにあたります。

トヨタが協業を求めた理由は、リスク分散とオールジャパン体制の構築にあります。BEVでは、プラットフォーム及びパワートレインを各社共通品としつつ、ボディ・味付けで個性付けを行うようになるでしょう。ところが、基本コンポーネントを海外に依存してしまえば、日本の自動車産業は危機に瀕します。そのために、今のうちにオールジャパンで協業体制を構築しようとしているのです。

豊田章男氏は、3期目を迎えた自工会会長としての最後の仕事として、メーカーの垣根を越えた協業体制を確立し、21世紀中盤に於ける国内自動車産業の競争力を確保する道筋を付けようとしているのです。

 

ドイツ護送船団方式に真っ向勝負を挑む。純日本産BEVが、新たな時代の幕開けを告げる。

1997年の初代プリウス以来、電動化の道を切り拓いてきたトヨタ。HEVは2021年7月までに累計販売1810万台に到達。今や当たり前の存在となるも、それがCO2を排出するのは事実。そこで、テスラの成功を見たEU勢は、官民一体の護送船団方式で一気呵成にBEVを推進。COP26等での政治的アピールを足掛かりに、世界市場の席巻を企図しています。

もちろん、再生可能エネルギー+BEVという脱炭素化が、自動車の必然的進化なのは間違いありません。しかし、人類は未だすべての電力を「クリーン」なエネルギー源に転換することはできていません。BEV技術の継続的開発は必要であっても、現時点での最適解とするのは、余りに近視眼的です。

BEVは、肝心の電池の3R技術が未成熟なため、寧ろ環境負荷を増やす可能性があります。1台あたり1t近くに達する駆動用バッテリ。これをリデュース・リユース・リサイクルする技術は、依然未確立なのです。もし、このままBEVに前面移行すれば、10年後には数万tの未処分バッテリが積み上がることでしょう。

トヨタの主張によれば、HEVを製造→廃棄まで見れば、BEVのたった10%電池容量で、3割のC02排出量削減効果を得られます。よって、ライフサイクルに於ける環境負荷はHEVの方が小さいとしているのです。

 

大胆さと繊細さを兼ね備え、近未来感と現実が同居する、不思議なソルテラのデザイン。

ソルテラ フロント ソルテラ EV
 

bZ4X/ソルテラは一見、近未来的で大胆なデザインに見えます。しかし、前後フェンダー周辺以外は、意外にオーソドックス。斬新さとフツーさを、上手く共存させています。このbZ4X/ソルテラのデザインは、トヨタ主導でスバルが関わって完成したもの。側面は完全に共通で、前後デザインのみで作り別けられています。VOXY/ノア、アル/ヴェルなど「作り別け」は、トヨタの得意技。bZ4X/ソルテラの基本デザインが、改めてトヨタ主導であることが理解できます。

ソルテラが従来のスバル車と一線を画すのは、視界に関するデザイン要件が緩和されたこと。ドアミラーはAピラー基部に直付けとされた他、ハッチゲートは強く前傾し、クォータウィンドウは最小限のサイズとされています。その甲斐あって、ソルテラは実にスタイリッシュ。誰が見ても、スバル車であると分かるデザインでありながら、しっかり新しさも感じさせるデザインに仕上がっています。

確かに、安全に関する視界制限は重要ですが、パノラミックビュー等で死角を補うことも可能です。伝統はそれで良いものですが、そこに縛られているだけでは新しい価値を生み出すことはできません。守るべきは視界による安全であって、デザインの呪縛では無いのです。ソルテラを境に、スバルのデザインは新たな領域を切り拓くのか、今後の展開が注目されます。

 
ソルテラ フロント視界 ソルテラ リヤシート
 

突然変異的存在の否定。何処と無く既存モデルを想起させるのは、スバルのBEV戦略の一端か。

ソルテラ フロントエンド
ソルテラ リヤエンド

サイドビューの第一印象は、あの懐かしのAIBO。非生物的な無機質感が印象に残ります。パッケージングは、現行ハリアーや新型ヴェゼルに近いもので、強く傾斜したリヤハッチと小さなグリーンハウスが流麗感を演出します。

bZ4Xのフロントエンドは、ハリアーのAIBO版。LEDヘッドランプが印象的で、近未来感が強め。これに対し、ソルテラは現実感の強いデザインであり、既存モデルとの繋がりを感じさせます。

ボディ同色のヘキサゴングリルによりグリルレスデザインとし、BEVであることを主張。バンパー左右には、フロントタイヤの乱流をエアカーテンで包み込むエアインテークを配置。ロアインテーク左右にはLEDフォグランプ、下部にはシルバーの加飾が装着されています。

リヤエンドは、丸みを帯びたフロントエンドと対照的。適度にエッジを効かせて、面のたるみを排除しています。bZ4Xは、新旧ハリアーを織り交ぜたような印象。左右コンビランプを連結するガーニッシュが、フロントの水平基調デザインと上手く調和しています。これに対し、ソルテラは現行レヴォーグに近いデザイン。テールランプは、コの字型。点灯部分を分割し、黒いガーニッシュで左右を繋いでします。

既存モデルとの共通イメージを与えているのは、恐らく意図的なもの。BEVを突然変異ではなく、現実的な選択肢であることを印象付けたいのでしょう。突飛な印象を回避しつつも、次世代BEVであることはしっかり認識させたい。そんな戦略を伺うことができます。

 

機能優先のスバルのインテリアデザインと一線を画す、今日的な印象のインテリア。

ソルテラ インテリアフロント
ソルテラ フロントシート

トヨタの影響を強く意識させる、インテリアデザイン。そのデザイン手法は、従来のスバル車とは全く異なるものです。

スバルのインテリアデザインは、良くも悪くも実用一辺倒。インテリアたるもの、常に機能に最適であるべき。分かりやすさ、操作のしやすさこそが第一。遊びは不要、斬新さもいらない、という訳です。

これに対し、ソルテラのインテリアは今日的なデザイン。バイザーの廃されたメータパネルは、極端にコンパクト。ステアリングホイール越しに見るレイアウトを採用しています。

センターに置かれるのは、横長のインフォテイメントシステム。下部には、エアコン操作系や吹き出し口、各種スイッチ類をレイアウト。セレクターレバーは、コンパクトなダイヤル式を初採用しています。コンソールの中には、非接触充電器。インフォテイメントシステムと連動するスマホの電力供給を可能にします。

ダッシュボード上面はファブリックで巻かれ、エクステリアの無機質感とは対照的に、ソフトな印象を与えます。トリムやシートは、彩度を落としたブルー・グレー系。直接的に乗員を温めるシートヒータは、前後席に装備。エアコンへの依存度を減らして、電力消費抑制に貢献します。

ステアリングホイールは、非常にコンパクト。各種スイッチが所狭しと並べられています。bZ4Xで話題のステアバイワイヤは、ソルテラでは非採用。ドライバーとの対話を重視するスバルにとって、ステアバイワイヤはそもそも求めるものでは無いのでしょう。

 

巨大な横長ディスプレイ。画期的機能を備えたインフォテイメントシステム。

ソルテラ インフォテイメントシステム ソルテラ ワイヤレス充電器
 

インパネ中央に鎮座するインフォテイメントシステムには、数々の新基軸が採用されているようです。但し、現時点ではスバル側からは詳細が公開されていないため、bZ4Xのプレスリリースの内容であることにご注意下さい。

ナビは、コネクティッド仕様。クラウド上のマップ情報を活用し、交通情報や駐車場の空き情報などリアルタイムデータにより、ドライバーにより効果的な情報を提供します。また、BEVで必須の航続可能エリア表示や充電施設検索などにも対応。もちろん、Apple CarPlay®やAndroid Auto™にも対応しています。数々の新機能を搭載するインフォテイメントシステムで、快適で安心感の高いBEVライフを実現します。

スマホをキー代わりに使用することが可能になります。デジタルキーは、一部装着者で利用可能な機能。スマホを携帯していれば、画面操作せずにロック・アンロック・システムスタートが可能です。また、スマホ間でデジタルキーの譲受が可能なため、家族等と離れた場所でもキーを渡すことができます。

レヴォーグでも一部で実現しているリモートでのシステムアップデート。これが、bZ4X/ソルテラではADASやナビ等のアップデートにも対応するようになります。販売店に行かずとも、ソフトウェアアップデートが可能になります。もちろん、一部システムに限定されるでしょうが、日本車では画期的な機能です。

 

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