ボクサーディーゼル国内投入はあるのか? [2017年03月15日更新]
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そんな欧州でも、退潮傾向にあるディーゼル。
欧州で全販売台数の約半数を占めるディーゼルですが、潮目は変わりつつあります。
自動車エンジンは、近い将来確実に過去のものとなります。EUが2030年以降の内燃機関搭載車両の販売禁止という法案を真剣に検討している他、トヨタも2050年には「すべての内燃機関」の生産を終了すると発表しています。
ディーゼルに残された時間は、余り多くありません。自動運転や電動化、つながる化など、自動車メーカーは膨大な開発費の捻出に追われています。このタイミングで、ディーゼルにさらなる投資することは、自動車メーカーにとって得策ではないのです。乗用車ディーゼルの生産は継続するでしょうが、大掛かりな新技術の投入はほとんど無いでしょう。
欧州メーカーは次のターゲットに「PHV」を据えており、その軸足をシフトしつつあります。国境を超えた移動も多い欧州では、純EVでは航続距離が不足。これを発電で補うことができるPHVは、欧州に最適なのです。
スバルは、ディーゼルを国内投入しない。
現状、スバルは6車種+新規1車種を抱え、その開発と年次改良で手一杯の状況。新型プラットフォームを開発したばかりで、2019年には次期主力エンジンの投入を控えています。
その次期主力エンジンとは、2016年12月26日の記事で記載した、2019年投入予定の新世代ダウンサイジングターボエンジンです。2021年には約8割をこの新エンジンに移行する計画です。内燃機関に残された年数は余り多くなく、残り2割のためにわざわざ次世代ディーゼルを開発するのは得策とはいえません。
それを示すかのように、右の中期経営計画にもディーゼルの文字は何処にも記載がないだけでなく、環境対応と燃費規制は効率改善と電動化で対応とわざわざ記載されています。
スバルにとって、喫緊の課題は電動化対応。アイシンAW製モータの使用も噂されています。幻のディーゼルよりも、次世代ハイブリッドAWDを期待して待ちましょう。