レヴォーグとWRX S4が揃って、マイナーチェンジ。アイサイトも大幅進化。 [2017年06月08日更新]
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1.6Lモデルは、エンジンマッピングも変更。
スバル初のダウンサイジングターボとして登場した、レヴォーグ専用エンジンであるFB16DIT。レギュラーガソリン対応でありながら、高出力と高燃費、高レスポンスを実現する素晴らしいエンジンです。このエンジンを手に入れるため、レヴォーグを買うのもアリ。そう思わせる程の完成度を誇ります。
一般にダウンサイジングターボは過給圧が高いため、優れたレスポンスを「演出」するのが困難です。トルクの立ち上がりが遅かったり、アクセルオフで過給圧が残ってしまったりといった症状は、高過給圧ターボの宿命とも言えます。
今回は、エンジンマッピングに変更が加えられています。インジェクタの燃料噴射設定を変更し、実用燃費領域での燃料噴射増量時における空燃比の変化パターンを最適化。燃料噴射増量領域に入るとすぐに混合気が濃くなるようマッピングし直し、燃焼効率を高めることで実用燃費の向上を図っています。
恐らくは「必要なときに、必要なだけのトルク」を正確にデリバリーできるよう、慎重にマッピングをやり直したものと推察されます。ムダなアクセルワークを減らすことで、実用燃費は向上します。
また、2.0Lモデルでは採用済みの、高負荷時のオートステップ変速も1.6Lモデルに新採用されています。加速感とエンジンサウンドを同期させることで、「加速品質」を改善します。
信号待ちでもブレーキペダルから開放してくれる、オートビークルホールド。
トラック等では、かねてから当たり前のように装備されてきた、ESと呼ばれるビークルホールド機構。MT車の場合、クラッチを切って、ギアを抜き、サイドを引くのが通例でした。ところが、現在ではクラッチを切ってギアを抜くと、あとはペダルを離してOK。自動でブレーキが保持され、転動を防止します。
そんな機能が、レヴォーグでも新採用となります。信号でマニュアル操作のブレーキで停止した場合、自動でオートビークルホールドが起動。ブレーキペダルをリリースしても、停止状態を自動で保持します。
1.6Lだとアイドリングストップが装備されているため、Nレンジに入れようとすると、アイドリングストップで停止したエンジンがスグに再始動してしまう煩わしさありました。これからは、そんな煩わしさからも開放されます。例えば、急な体調不良や眠気で、フッとブレーキペダルを離してしまったら・・・。そんな危険も未然に抑止される、という訳です。
ディーラーナビは、8インチへ大型化。
徐々に、勢力を拡大する8インチナビ。これまでは、新型インプレッサ、レガシィのPanasonic製ビルトインナビのみだったのが、今回のマイナーチェンジに合わせて、レヴォーグ/WRXのディーラーナビは「すべて」8インチに変更されました。乳幼児にとって、長距離ドライブはただの苦痛。そんな時、DVDやTVを見せるのが定番。8インチの大画面ならば、後席からでもハッキリ見えるので、ありがたいんです。
ナビの8インチ化を受けて、エアコンパネルも変更。上下方向にスペースを縮小し、ナビにスペースを供出しています。スバルのエアコンは、使いやすさが信条。エアコンに気を取られると、前方監視がおろそかになるからです。エアコンパネルまで、安全性を最優先するのがスバルらしいこだわりです。
ダッシュボード上のマルチファンクションディスプレイも大型化。エアコン用の独立液晶画面がMFDに統合され、エアコン操作時にはMFDにエアコン情報が割り込むようになっているのです。表示内容も高精細化すると共に、アニメーションも豊富になっています。
新たに、ステアリング連動タイプのハイ/ロー兼用LEDにアップデート。
夜のワイディングを駆け抜けるのに、役立つのがステアリング連動ヘッドランプ。ステアリング操作に合わせて、イン側を広く照射してくれるので、クリッピングポイントを視認可能。安心して、インを攻められるんです。突如現れた障害物にビックリして、コントロールを失うことはもうありません。
前期型では、アドバンスドセイフティパッケージと呼ばれていたメーカーオプション群は、アイサイトセイフティプラスとして2つに分割。ハイビームアシストは、アイサイトセイフティプラス(運転支援)の方で装着可能です。対向車不在、街あかりもないと判断すると、自動的にハイビームに切り替わるこのオプションも、夜のワイディングの必需品です。
新たにユニット内にターンシグナルも内蔵し、見た目もシャープ。新たなヘッドランプは、レヴォーグに新たな印象を授けています。
後期型レヴォーグのベストバイは、何か。
レヴォーグのマイナーチェンジは、一見アイサイトに着目しがちです。でも、本当に重大視すべきは「キャラクター変更」にあります。少々マニアックなハード志向のワゴンとして特別視されてきた事で、前期型レヴォーグは需要を絞り込んでしまっていたのは、スバルにとって由々しき問題でした。レヴォーグは、国内スバルを担う基幹車種です。その為、レヴォーグのキャラクター変更が敢行されました。
新型インプレッサの登場とカーオブザイヤー獲得によって、スバルへの注目度は一気に高まりました。そうしたお客様は、漠然とスバルに興味を抱いているのであって、車種を特定していません。そこで、いくつかの車種を試すわけですが、そんな時レヴォーグのハード過ぎる「濃いキャラクター」はマイナス要因でしかありません。インプレッサじゃ少し荷室が狭い、そんな方にもレヴォーグを選択肢にして欲しい。その為の、キャラクター変更なのです。
前期型では、1.6GTはハッキリ言って足の動きが渋く、アンジュレーションを拾いすぎていました。1.6GTは、予算上での選択肢でしか無かったのです。そこで、後期型では1.6GTを一気にソフトな味付けに仕立て直すことで、存在意義を授けました。ガチガチのアスリート感覚は不要、そんな方には後期型の1.6GTは特にオススメです。場合によっては、1.6GTが再量販グレードとなる可能性もあるでしょう。
最新のアイサイトと、広い荷室。後期型レヴォーグは、より幅広い方々に気に入って頂けるでしょう。高いユーティリティと、しなやか・鮮やかな走り、最新・最高の安全性能。新型レヴォーグは、スバル伝統のツーリングワゴンの正統なる後継車として、装いも新たに生まれ変わったのです。