レベル2自動運転の実現に近づいた、新アイサイト登場。 [2017年06月25日更新]
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レヴォーグ/S4も新たに、ヘッドランプをステアリング連動化。
マイナーチェンジに合わせて、ヘッドライトユニットのデザインが変更。よりエッジが効いたシャープなデザインになっています。ハロゲンハイビームが廃止され、1灯のLEDにハイ/ローが統合されています。これに合わせ、ステアリング連動ヘッドランプ(SRH)が新採用されています。但し、後期型フォレスターに採用された複雑なシェード式のものではなく、よりシンプルなバイファンクション・プロジェクターユニットでハイ/ロー切替とステアリング連動を実現します。
コーナリング時にイン側を照射するSRHは、夜間のアイサイトの探知を確実にするためにも非常に有用です。アイサイトのステレオカメラは可視光で認識していますから、暗い箇所は認識できていません。探知領域を実質拡大するためにも、ステアリング連動ヘッドランプの標準採用は、大歓迎です。
意外にありがたい、自動停止保持機能。
停車時に、ブレーキペダルを離しても停止状態を維持してくれるのが、オートビークルホールド(AVH)です。今までは、ACCによる追従走行で停止した場合に限り停止保持が可能だったのですが、後期型では通常のブレーキペダル操作による停止時も同様に停止保持をしてくれるようになりました。AVH採用に合わせ、アイドリングストップの作動条件も変更されており、ブレーキペダルから足を離してもAVH動作中ならば、アイドリングストップを継続します。 但し、停止保持後10分以上経過したり、降車動作をした場合などには電動パーキングブレーキに移行する設定になっています。
停止保持装置は、ドライバーの疲労軽減の目的でかなり昔から大型車で実用化されていたものです。どうして、乗用車での採用が遅れたのかは不明ですが、疲労軽減には大いに有効でしょう。また、停車時に姿勢を変えたりするとブレーキの踏力が緩んで、アイドリングストップから再始動してしまうことがあります。AVHでアイドリングストップも維持されるのも、かなり助かります。
次にツーリングアシストを採用するのは、次期フォレスターか。
後期型レヴォーグ/S4が搭載するアイサイトは、現状考えうる限りの安全装備を詰め込んだスバル渾身の力作です。今後はこのツーリングアシストがスバル標準のアイサイトになっていくことでしょう。但し、安全装備に関しては誰よりも慎重なスバルですから、他モデルや海外への展開についてはツーリングアシストの熟成が進むまで、時間を掛けて進めていくものと考えられます。
ですから、ツーリングアシストを次に採用するのは、秋にマイナーチェンジを行うレガシィではなく、来年初頭発表の次期フォレスターとなるでしょう。
運転支援技術の進化へ向けて、美深試験場の設備を強化。
この発表に合わせて、スバルは北海道のテストコース「美深試験場」の改修計画を発表しました。新たに「高速道路のカーブ」「高速道路の分合流」「市街地を想定した交差点」「北米のフリーウェイを模した路面」等を設置、次世代アイサイトの開発に活用されます。
追記2017年6月29日:
美深試験場は主に厳寒期に、圧雪路試験をメインに使われてきました。これまで群馬に、高速道路や市街地を模擬した設備がなかったため、今後は夏季にも頻繁に使われるようになるでしょう。
1995年に開設された美深試験場は名寄のさらに北にあり、寒冷地走行試験や高速走行路、ハンドリング路で構成されます。内陸性気候で寒暖差が激しい地域で、1月の平均気温は何と-9.2度!北海道ならではの厳しい環境下で、システムが安定作動が可能か否か、圧雪路等の滑りやすい状況下で効果的な試験を実施できます。
テストコースとはどのようなものでしょうか。多くの人は、試験車両を限界を超えて壊れるまで走らせる、そんな耐久試験を毎日行っている、とお考えかも知れません。しかし、現実は少々異なります。多くの時間と多額の費用を要する実車の走行試験は、なるべく減らしたいというのが共通認識。自動車は何百万の部品で構成されていますから、1つ部品を改良する度に耐久試験を実施していては、いつまで経っても開発が終わらないのです。
そこで活用されているのが、シミュレータです。かつては各部品、各コンポーネント、実車を順番に実機試験に掛けて、耐久性を検証していたのですが、試作品の製造コストが問題でした。そこで、現在ではコンピュータ上で耐久試験や性能試験が行うのが主流です。これならば、より迅速に結果を得られるので、よりスピーディに設計に反映できます。現状では、実機試験はシミュレータ上の仮想試験が正しいかを検証するために限定的に実施されています。
テストコースは、何のためにある?
ならば、実走行は不要じゃないのか、と思われるかもしれません。しかし、テストコースは今も変わらず不可欠の設備です。一般にテストコースは道路環境を模擬して作るのではなく、「より大袈裟」に作られています。指定の耐久試験コースを1万キロ走行すると、ユーザーが10万キロ走行するのに相当する、といった様にです。この場合、試験走行距離は1/10で済むことになります。自動車メーカーは慎重に試験メニューを構成して、エンジン、トランスミッション、サスペンション等々様々な部品が、本当に10万キロ走ったように模擬するのです。これを加速試験と言います。
ただ、シミュレータ上の耐久試験で壊れた箇所が、実機試験でもテストコースの実走行でも同じように壊れなくてはなりません。別の箇所が壊れたり、まったく壊れないのであれば、試験が正しくないという事になるのです。この状態を「相関が取れていない」と表現します。今年のF1でホンダにトラブルが頻発するのは、ベンチテストと実走行の相関が取れていないのが原因。相関は、現代の自動車技術では極めて重要なキーワードです。
次期アイサイトは、レベル3を目指す。
今回のツーリングアシストでは、先行車との一対一関係のみでしか制御を行っていません。今後は、合流等の並行車両の動向に対してどう振る舞うか、を制御する必要があります。そのため、今後は一般公道を模擬した道路環境で、他車と複合した状況での「立ち振舞の基礎」をアイサイトに躾けていくのです。
現在、次世代自動運転技術であるレベル3の公道試験を実施するには、国土交通省の許可が必要です。美深試験場の新設備で一定の技術を確立し、その後の公道試験に繋げるものと思われます。次世代アイサイトは、試験場での基礎的試験、シミュレーション、公道試験で習熟を重ねていきます。次世代アイサイトは、次期レヴォーグに搭載されて2020年頃に登場する見込みです。