オートサロンとCES、進む二極化。 [2024年02月04日更新]
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なぜ、消費者が未来の自動車の開発を負担する?
自動車技術は今、はっきり二極化し始めています。趣味性の高いクルマ創りと、モビリティサービスを見据えたCASE技術。2つの技術には、殆ど重なり合う部分はありません。ドライバーオリエンテッドとドライバーレス、2つのベクトルは全く正反対を目指しており、求められる技術分野は同じであっても、実現すべきものが全く異なるからです。
さらに言えば、CASE技術はゴールは分かっていても、普及の過程は誰も見通せていないのが偽らざる現状。最も単純な電動化でさえ、普及のスピードは暗中模索。ネットワークサービスに至っては、それで「何をすべきなのか」さえ分かっていません。結果として、OEMは具体的なロードマップを策定できぬまま、二正面作戦を続けざるを得ず、ゴールも分からぬまま巨額投資を継続。そして、そのツケが回って自動車価格が高騰し続けているのです。
でも、やっぱりおかしな話です。消費者が払わされているのは、未来の自動車の開発費なのですから。今現在、OEMに大半の食い扶持を授けているのは、少数のクルマ好きでも、モビリティでもありません。一般ユーザーです。クルマに多くを求めず、未来を追わず、毎日の生活の足を求めている、フツーの人達です。そうした顧客をおざなりするばかりか、研究開発費・設備投資のツケを回して回収するのは、やはり理解に苦しみます。「立派なクルマも要らないし、速さなど求めてもない。そもそも、未来の自動車なんて、どうでもイイ。とにかく、今売ってるクルマの値段を安くしてくれ。」それが、多くのユーザーの心の声でしょう。
CASEシフトに伴う、現業部門の人材不足と技術の空洞化。
先進国の自動車市場では近い将来、小型車を中心にBEVへシフトしていくことでしょう。これを前提に、OEMやティア1内ではBEVシフトが始まっています。BEVではe-Axleが丸ごと外注となるため、開発系の「余剰人員」がCASE関連の先行開発部門へと続々と配置転換されているのです。先がない部署に、いつまでも人を遊ばせておいても仕方ない。経営側として当然の判断でしょう。しかし、そこで起こるのは、開発現場での深刻な人材不足です。
現在の主力は、内燃機関搭載車。しかし、先行開発部門は影も形も無く、優秀な人材は根こそぎ引き抜かれているのが現状。もちろん、量産設計部門まで無くなった訳ではありませんが、人材不足は間違いありません。となれば、開発・設計で遅れが発生し、開発→設計→調達→試作→試験→生産と後工程へツケが回っていきます。しかし、生産部門は伝統的に強い立場にあるため、追い込まれるのは試験部門。やむにやまれず、試験を端折って、、、。何処かで聞いた話です。
もう一点案じられるのは、技術の空洞化です。ティア1への依存度(つまり、丸投げ)が増した結果、技術者のメイン業務がティア1の工程管理となり、OEM単独での技術検討が不可能になっている分野もあるのです。それに嫌気が挿した優秀な人材が、刺激を求め、スタートアップ企業へ転職することもあり、状況は極めて深刻です。かつて、OEMの技術責任者は、ティア1の設計を厳しく指摘できる程、あらゆる技術に精通していました。しかし、今はティア1に教えを請うのが日常で、仕様書作成はティア1頼みと聞きます。このまま丸投げのままで、本当に良いのでしょうか?
過剰なCASEシフトが、日本車の屋台骨をボロボロにする。
日本車の屋台骨を支えてきたのは、品質・信頼性です。しかし、度重なるリコール、不正問題を受け、その信頼は足元から崩れ始めています。ただ、問題は収まることを知らず、今後寧ろ増加するかも知れません。
品質・信頼性を維持・改善するには、日常的かつ継続的な努力と共に、長年に渡る技術の蓄積が不可欠です。ただ、データ、図面、数値だけでは不十分。知見・経験・失敗談など、日頃の業務、コミュニケーションを通じて技術は受け継がれていくものです。
10年後、開発現場の主力は平成生まれへ移行。世界に追い付け追い越せで信頼を積み上げてきた昭和世代は、引退の時期を迎えます。ただ、2つの世代を隔てるのは就職氷河期。極端に人員が少ないため、昭和世代→平成世代へと一世代飛ばして直接技術を伝承する必要があります。ただ、双方の世代間ギャップは大きく、様々な認識の差もあって相互理解は難しく、日常的なコミュニケーションが取りづらいため、技術の継承が困難になっているのです。
特に深刻なのは、品質・信頼性に対する姿勢です。痛い目に遭わなければ、危機意識は生まれません。品質・信頼性が確立された後の時代に育った世代は、問題意識がそもそも希薄なのです。既に影響は現れており、OBが首を傾げるような初歩的なミスに起因する問題が頻出するに至っています。
そこに輪をかけるように、CASEシフトによる人材不足が重なります。発生した問題への対処を図るにも、現場は人員不足かつ技術不足。ますます現場は疲弊し、さらなる問題発生の原因となるでしょう。つまり、状況は悪化していく一方なのです。
経営側からすれば、ステークホルダーの覚えめでたいCASE関連技術に集中的に投資したいのは当然でしょう。が、枝葉末節をいくら鍛えてたところで、肝心の屋台骨が骨粗鬆症状態では、健康体を維持するのは不可能なはずです。
最大の危機。大衆から失われていく、自動車への興味。
オートサロンが盛況で、CESは活況を呈す。その一方、東京モーターショーは存続を危ぶまれ、ますます地盤沈下していく。この流れは、一般大衆が自動車から興味を失っている、その証左であるとは言えないでしょうか。
トヨタの掲げる「もっといいクルマづくり」は、モビリティ化の流れに抗う積極的活動と理解できます。しかし、クルマに興味を持て!クルマを好きになれ!と今ごろ言われても土台無理な話です。OEMが「良いクルマ=高級」を方程式にしてくれたお蔭で、裕福な方々は別として、多くの人々は「それなりのクルマ」を買うしかないのですから。当然、自動車保有年数は年々長くなり、軽自動車の市場占有率はどんどん増えていく。当たり前のことです。OEMがマニア熱に気を良くして、CASEに大金を投じる間に、一般大衆の心はどんどん離れていっているのです。その原因を作っているのは、OEM自身です。OEMは、いい加減に気が付くべきでしょう。大衆が自動車に何を求めているかを。
実家の東京では、すっかり「わ」ナンバーが増えました。カーシェアリングです。クルマなぞ、必要なときに使えればイイ。そんな方々が増えるのも無理もありません。そんな彼らに再びクルマを所有してもらうには、どんなクルマが良いか。どんな価値があるべきなのか。OEMは、本当に理解できていないのでしょうか。
大衆が求めている価値が分からなければ、シェアリングがそのままモビリティサービスに移行していくだけです。OEMは、都会のシェアを全て失って、車体製造サプライヤーに成り下がるのです。あぁ、落日の西三河。。。自動車産業は過当競争に移行し、家電メーカー、重電メーカーよろしく、斜陽産業へ落ちていくのです。
GRだの、ウーブンだのに熱を上げるのはイイですが、肝心なのはトヨタであるです。
スバルとSTIのオートサロン。
さてさて、本題を忘れていました。今年のオートサロンでは、スバルはWRX S4 STI Sport#を公開しています。まぁ、レシピは昨年公開→限定発売したレヴォーグ STI Sport#とほぼ同じ。なので、話題性は殆どありません。ただ、STIが言うには、フレキシブルパフォーマンスホイールなるものが新兵器とのこと。前後異型で、剛性が少し違うらしい。まぁ、空気圧を毎日温間で0.1単位でセットするのなら、話は別ですが。剛性が多少違うからと言って何が違うのでしょう。そんなことよりも、ニュルブルクリンクをBEVでタイムアタックする話はどうなったのか。その説明が欲しい。。。
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