フォレスターに撥水インテリアの特別仕様車、X-Edition誕生。 [2019年11月29日更新]
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まさか、これが標準仕様!?撥水インテリアは欲しいけど、このオレンジが。。。
派手派手しいオレンジが、一部で大不評のX-BREAK。目に刺さるオレンジ加飾満載で、カタログ写真だけでゲンナリされてしまう方、大量発生中です。便利な撥水加工インテリアを諦めざるを得ないとあって、購入意欲自体失ってしまう方も少なくありません。
先代フォレスターのX-BREAKは、幅広いファミリー層にも大変評判の良いグレードでした。撥水カーゴルームボードは、シューズを置いても芝生が絡みつかないので、掃除もラク。撥水加工シートは、万が一子供が飲み物をこぼしたり、「失敗」しちゃった時でも安心でした。もちろん、アウトドアスポーツ好きの方々にも評判は上々。
ボディカラーはスタンダードカラーに加え、X-BREAK専用の3色(ブルー、カーキ、オレンジ)を選ぶことも可能。特に、XVで人気のあったデザートカーキは好評でした。
余りに好評とあって、先代の後期型以降、小生はX-BREAKを基本に販売を行っていました。XTに撥水加工仕様があれば売れるのにな、と思ったほどです。途中で、ちょっとした変化もありました。オレンジの外装パネルを追加した、メーカーオプションパッケージが追加されたのです。
ただ、わざわざコレを選ぶ人は殆どおらず、まさかそれがスタンダードになるなんて、想像だにしない事でした。
安心してください。X-Editionは撥水インテリアだけど、オレンジじゃありません。
2018年初夏、社内資料を見たセールスは皆焦ったことでしょう。「何だ!?コノ派手派手しい見た目は。。。」
オレンジアクセントは、エクステリアパネル、エアコン吹出口等、ビシビシと勢いよく各所に配置。しかも、オレンジそのものも、先代よりも発色の強いカラーに変わっていたのです。
ボディカラーは、オレンジの発色が強すぎるが故か、「スバルが似合うと思う」モノトーンのみに制限されてしまったのです。
お客様の反応は予想通りでした。「いや、こんなハデなのは無理だよ。」「何だ。。。オレンジ無いのは選べないんだ・・・。」と。もちろん、中には「全然、イイですよ。」と仰る方もいます。でも、多くありません。私だって(・・・以下、自粛します。)
でも、皆さんお喜びください。やっと、登場します。オレンジじゃない、撥水仕様。「X-Edition」の登場です。
ベースとなるのは、2.5L仕様の上級グレードであるPremium。これを、シルバーステッチを施した撥水加工インテリアに換装。メーカーオプションで、ルーフレールとパワーリヤゲートを選択可能です。落ち着いた内外装と、ユーティリティに富んだ撥水加工インテリア。これぞまさに、待ちわびた仕様そのものです。
メーカーオプションは、ルーフレールとパワーリヤゲートのみ。サンルーフ以外の装備は、すべて標準装備となっていますから、選ぶ際にも分かりやすく安心でしょう。
X-Editionの専用装備はコレだ。
では、X-Edition専用装備を確認していきましょう。
1.フロントグリル+フロントフォグランプカバーのダークメッキ化
Premium等ではシルバーメッキ、X-BREAKではブラック塗装のフロントエンドが、ダークメッキ化されています。キラメキ感を抑え、アウトドア感「さり気なく」演出します。
2.ガンメタリック塗装の18インチアルミホイール
X-BREAKと異なり、タイヤはPremiumと共通の18インチ仕様です。但し、Premiumがブラックの切削光輝仕様なのに対し、一色塗りのガンメタリック塗装となります。足元の引き締め効果が期待できるでしょう。
3.撥水ファブリック+合成皮革シート
何と言っても一番嬉しいのが、この撥水加工シート。撥水だからと言って、妙なツッパリ感やゴワゴワ感はありません。ちょっと目の荒いファブリックと思って頂いて良いでしょう。落ち着いた印象のシルバーステッチですから、ミドル層の方々も安心です。
4.撥水カーゴフロアボード(ラゲッジスムーザー機能付)
カーゴルームのフェルト加工のボードは、掃除が本当に大変。たった、1本のゴミが取れず、イライラした経験は皆さんもあるはず。でも、この撥水カーゴフロアボードなら、心配御無用。パッと外して、汚れをサッと払うだけでOK。泥汚れも、雑巾でアッという間にキレイに。嬉しい装備です。
5.LEDカーゴルームランプ+LEDリヤゲートランプ
最上級グレードのAdvanceになくて、X-BREAKにあるのが、この2つのLEDランプ。御来光を目指して未明に麓を発つワンダーフォーゲルな方々には、特にオススメです。真っ暗な中でも、着替えや装備の確認もしっかりできるので安心です。
X-Editionは、オトクなのか。グレード毎に比較してみましょう。
X-Editionは特別仕様車ですが、オトク仕様ではないので、価格もチョット高め。しかし、以下の装備を見ていく限り、現行フォレスターのベストチョイスと考えて間違いないでしょう。小生は、明確に断言します。X-Editionは、本当に使いやすいです。絶対に、オトクです!
では、各グレード毎に装備と価格を比較してみましょう。
1.Touring[opコード:QIC]:+9万円(税別)
Touringは17インチ仕様ですが、X-Editionでは18インチとなります。フォグランプが標準ではハロゲン仕様ですが、X-EditionはLEDが標準となります。また、サイドウィンドウ周囲にメッキモールが追加されます。細かい所では、エアコンコントロールパネルが2連ダイヤル仕様となります。カーゴルームランプがLEDとなっている他、LEDリヤゲートランプが標準装備となっています。
2.Premium[opコード:PIC]:+3万円(税別)
X-Editionのベースモデルですから、大きな差はありません。ただ、カーゴルームランプがLEDとなっている他、LEDリヤゲートランプが標準装備です。リヤゲートランプをディーラーオプションで装着すると、3.6万円(税別)ですから、この価格差は充分納得できるものでしょう。
3.X-BREAK[opコード:QIC]:+3万円(税別)
一番大切なことですが、あのオレンジから開放されます。X-BREAKではルーフレールが標準装備ですが、これを省くことも可能です。フロントエンドはX-BREAKの仰々しさは一掃され、メッキ仕様で落ち着いた印象です。
装備差はタイヤサイズで、18インチ仕様となります。価格差はここにあると考えて良いでしょう。
スバルの個性は何処に行く?スバルのSUVに求められるものを持って誕生する、期待のX-Edition。
登場から2年目を迎えた、フォレスター。RAV4が早くも失速を始めるなど、新車の賞味期限がどんどん短くなる昨今、フォレスターはモデルライフ中盤戦に突入します。果たして、フォレスターは先代に匹敵する販売実績を残せるのでしょうか。
米国の帝王たるRAV4が逆上陸を果たし、一気に活性化したかに見える、日本のミディアムSUV市場。その一方で、国産車の平均価格帯が上昇し続けているため、海外ブランドも選択肢に加わりつつあります。まさに、群雄割拠といった情勢です。
成功のカギは、差別化。誰しもが、オンリーワンの個性を求め、差別化に苦労しています。
1990年代のスバルは、高性能エンジン+ハイパフォーマンスAWDという付加価値の高いパッケージを成功に導き、技術的個性の強いこだわり派のブランドとして、差別化に成功。見事、窮地を脱したました。スバルが見出した、高性能グレードの投入によってブランド全体の価値を高める手法は、多くのプレミアムブランドが追従するものです。
しかし、スバルだけは、その道を逆に歩きたいのでしょうか。フォレスターはMTを失い、ターボを失い、自ら差別化を放棄して誕生しました。
中身は本当に良く出来ています。素晴らしい足廻りとトルクフルな2.5Lエンジン、使い勝手の良い広々とした荷室。先進運転支援システムは、世界随一のコストパフォーマンスを誇ります。でも、差別化が図れてないため、パンチがなく、漂う無味無臭感。。。良い傾向にあるとは、決して言えないでしょう。
スバルSUVの根幹は、技術的個性に根ざした本来性能に発する、高い走破性と悪路に於ける信頼性にあります。このイメージをより強く訴求するのが、そうしたアウトドアフィールドに強い装備を備えたグレードのはずです。しかし、好みの分かれるX-BREAKは、その役割を充分果たすことは出来ていません。最量販グレードが、アーバンイメージの強いAdvanceになっていること自体、スバルSUVにとって決して好ましい状況ではないはずなのです。
だからこそ、X-Editionには重要な役割があるはずです。この逆境を跳ね除け、モデルライフ後半を戦い抜くだけの素質は備えています。スバルは、自らのSUVに備わる魅力をちゃんと訴求できるのでしょうか。それは、X-Editionの売れ行きが如実に示すことでしょう。