レヴォーグ/S4が年次改良で、C型に進化。 [2023年01月08日更新]
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レヴォーグ/WRX S4が年次改良を実施し、C型へ。
ちょっと古い話で申し訳ありませんが、昨年11月24日にレヴォーグ/WRX S4は年次改良を実施。C型へ進化を果たしました。
通常、マイナーチェンジはC型→D型のタイミング。それもあってか、今回のB型→C型への年次改良は比較的小規模な「商品改良」となっており、足回りのセッティング見直しやトルク特性の変更等、大規模なメニューはありません。スバルは、A型投入の時点で完成形に到達済み、と判断しているのでしょう。
この他の変更点は、価格。昨今の原材料価格の高騰を受けて、価格改定を実施しています。ただ、値上げはSTI Sportグレードのみ。しかも、他OEMのような大幅値上げは我慢。+5万円に収めているのは、非常に良心的と捉えて良いでしょう。
C型への進化に際し、仕様変更は以下の4点。
C型への仕様変更点は、以下の4点。
・ライティンスイッチの4ポジション化
薄暮下のヘッドライト不灯対策を理由に2020年4月に施行された保安基準の変更に伴い、国内で販売される乗用車(新型車のみ)には、オートライト機能の搭載が義務付けられています。これに伴って、レヴォーグ/S4ではB型より、「AUTO」ポジションがデフォルト位置とされ、スイッチ動作も自動で元位置に復帰するモーメタリ式に変更されていました。今回、年次改良に際して更なる仕様変更が加えられています。これまで設定されていた「TAIL/OFF」モードが廃止され、「TAIL/AUTO」モードを新設定。このモードでは、ポジションランプ及びテールランプが常時点灯。周囲の明るさ変化に応じて、オートライト機能が作動します。また、「TAIL/OFF」に変わって、モーメンタリ式ながら「OFF」を新設定。これにより、「AUTO」「TAIL/AUTO」「AUTO」「OFF」の4モードとなっています。
・ウインカーワンタッチ機能のデフォルト設定でのOFF化
これまで、車線変更時の消し忘れ防止など、比較的好評だったウインカーのワンタッチ機能。これは、ウインカーレバーを浅押しすると、ウインカーが3回だけ自動点滅→消灯する機能。ただ、3回点滅だけでは、右左折時には方向指示の義務違反との指摘があったことも事実。また、1度点滅させると途中でキャンセルできないなどの欠点もありました。これを受けて、ワンタッチ機能は希望する方のみカスタマイズで対応することになったようです。
・バッテリ上がり防止機能
ヘッドライトの消し忘れ、ルームランプの点けっぱなし。絶望的な凡ミスに気が付いて、翌朝青ざめた人も少なくないことでしょう。そんな時嬉しいのが、バッテリ上がり防止機能。ヘッドランプ/室内灯の消し忘れ時の自動消灯機能を追加することで、うっかりミスでのバッテリ上がり、なんて悲しい事態を防止してくれます。
・リレーアタック対策
自宅内で保管中も常に発している、スマートキーの微弱な電波。これを、窃盗メンバーがブースターと呼ばれる機器で増幅。クルマ近くのメンバーが中継・増幅することで、クルマにスマートキーがあると勘違させて解錠・始動を可能にするのが、リレーアタックです。今回、新たにスマートキーを任意にスリープさせる機能を追加し、自宅近傍での電波キャッチを防止。さらに、スマートキーにモーションセンサーを追加し、キーの移動が全くない状態を検知することで、通常解錠・始動時と保管時を区別。これによって、リレーアタックを防止します。
リレーアタックの一般的な対策は、電波を遮蔽する金属製容器への保管。ところが、窃盗団の最新手口は、そんな対策も無効化します。コードグラバーと呼ばれる手口は、オーナーがドアロック時に発するスマートキーのIDコードをキャッチし、アンロックコードを解読。解錠・始動を可能にします。ロック時の電波は最大100m先でキャッチ可能なうえに、単独犯でも窃盗可能。対策は、ハンドル/タイヤロックと原始的対策以外無しとあって、にわかに注目を集めています。皆さんも是非ご用心下さい。
継続的な商品改良によって商品力アップ!・・・・???
ご覧の通り、今回の年次改良は法規制対策がメインですが、継続的な商品改良によって商品力アップを図るスバルらしい年次改良となっています。その一方で、毎年足回りを仕様変更していた頃に比べると、幾ばくの寂しさが。。。A型→B型→C型→D型・・・と年次改良で完成度を高めていたのも、昔日の面影。ここ数年はこのような年次改良がパタリと沙汰止み。脈々と受け継がれてきたスバル伝統のこだわりが途絶えています。スバルは、こだわりのメーカー。手打ちを捨てた蕎麦屋にはなって欲しくはないのですが。。。
ブランド創業以来、スバルの個性は「究極を目指す、徹底したこだわり」にあります。水平対向エンジンやシンメトリカルAWD、安全性能などをスバルは「スバルらしさ」と表現していますが、それは理想を実現する「手段」に過ぎないはずです。この先、スバルは電動化という、大きな転換点を迎えます。スバルは、その後もブランド価値を維持できるのでしょうか。心配が杞憂に終わることを願ってやみません。